マイティガード



「使用人達を散らした後に現場を調べたんだがな。

料理番を殺した凶器は、低い位置に、食材の山に紛れ込ませて設置されてた。
自動式のボウガンだ。
そのスイッチはレンジのツマミ。捻った瞬間に発射される仕組みだ。

つまり鍋に火を着けて火力を確認しようとしゃがんだら、その頭を矢が貫くって段取りになってたようだぜ。」


厨房のレンジなんてアネリが触るわけがない。
どうやらこれは使用人を無差別に殺すための仕掛けらしい。

おまけにご丁寧に凶器を隠して、スイッチを押した人間が自動的に死ぬように細工されているとは。


「犯人はそうとうひねくれてるわね。」