「ところでお嬢さん達、昨日亡くなった使用人や事件の詳細については知ってるか?」 「いいえ。あの後すぐに部屋に戻ったもの。……多分。」 そんな気はするが、半分夢見心地だったために絶対とは言えない。 「確かでございますよお嬢様。 昨晩は私がお抱きしてお連れしました。」 それをすぐさまパーシバルがフォローした。 トレイシー警部はなるほどなるほどと無言で頷き、手近な椅子に座るよう促した。 椅子はふたつ。ひとつはアネリはお行儀よく座ったが、パーシバルはやはりその傍らに立つのだった。