「アネリさん、いくつかお尋ねしても構いませんか?」
「ええ、どうぞ。」
「パーシバルさんのように心から信頼できる使用人は、他にはいないのですか?」
それを言い切った時、マドック刑事はピリッとしたきつい視線を感じた。
その視線を発しているのは、
やっぱりと言うべきか。パーシバルだった。
何か言いたそうに口を開けては、躊躇って閉じたり。
それをアネリが遮った。
「さっきも言ったけど、あたしが信頼できるのはパーシバルただ一人。
他の使用人達はパパの財力に虫のように引き寄せられてやって来た薄っぺらな人ばかり。
パーシバルは違う。だから信頼してるの。それが答えよ。
満足いく解答だった?」



