「…で、マジで何の話してた…?」

「だから、えっと…何…だっけ…」

「おいおい、健斗もド忘れかぁ?
俺達が話してたのは…えーっと…」


「“蓮”が今日学校に来ている事、だろ?」


俺達3人をそれはそれは冷たい目で眺めていた優輝がボソッと呟いた。

「あー、うん。それだ。」

蓮が“納得”という顔をしながら言った。

「ハァ…どうやったら話の内容なんか忘れんだよ。」

…と、あれ?

なんか不機嫌??

「えー、優…輝?
なんか不機嫌…ですか、ね?」

蓮が少し遠慮がちに言った。


「…さぁ?」


ぜってー怒ってるだろコイツ。

俺達3人で話してたもんなー。

「まあまあ、はぶてるなよ。」

健斗が軽いノリで言った

…のが悪かった。


「“そうやって俺をいじめるー”
とかって叫びながら屋上を飛び出す人に言われたく無いですね。」


「うぐっ…」

うわ、健斗でもなだめるのは無理か。

そう思っていると、蓮が口をひらいた。

「まあまあ、駅前に出来たラーメン屋のラーメン、おごるからさ。

…直人が。」

「お前がおごれよっ!!」

なんで俺だよ、と蓮の頭を叩く。

そんな中、しばらく考えた後

優輝はこんな事を言った。


「一番高いのな?」


“ニヤッ”という効果音がぴったりな表情をしながら…