「と言われても、ウチと流花っちは、飛び出した万希子さんを追いかけて、その後の事は――」
互いに首をかしげる二人。
同時に、「本当の所はどうなの――」と聞きたげに、私に「真実」を求めるメンバー達。
「ええと、それは――」
「舞さんは、何も悪くありません――」
そんな事はどうでもいいでしょう――と、強い眼差しで他のメンバーを制する万希子さん――。
「でもさ、こんな話が知られたら、マイマイ、クビになっちゃうかもよ――マジでヤバイって――」
物怖じしないアリスが言う。
「えぇぇっ、マイマイ辞めちゃうのぉ――」
本心で言っているのか、あの戦略的な潤んだ瞳で私を見つめる葵。
『どうしよう――』
モカとモコのシンクロ。
事の詳細はプロデューサーによって、もう社長にも知られている筈――そうなれば私は解任、いや解雇もあり得るだろう。
「そんなの嫌です。私達のマネージャーは舞さんだけです――交代とか辞めさせられるなんて、私、絶対に嫌です」
万希子さんが声を荒げた――普段の佇まいからは想像もつかない剣幕にメンバーも私も驚く。



