朦朧とした意識で見たガラスウォールには、何故か薄笑いで「悟った」私と、恍惚な表情で人形を愛でる様に私を抱く舞が――その後で私と舞を羨ましそうに眺める、ヴィーラヴではない「ヴィーラヴ」がソフトフォーカスで映る――。
「さ、寒いよ――舞――」
「わかってるわ夢子ちゃん――このままずっと抱きしめてあげる――」
「夢子ちゃんの瞼が閉じるまで――」
「私――本当に死ぬのね――」
「いいえ――夢子ちゃんは新しく生まれ変わるの――」
「また――そんな冗談言って――」
「本当の事よ――次に目を覚ましたら、今の人間以上に人間らしくなっているわ――」
「舞――――」
「だから、安心して休んでね――」
「――――」
「さよなら――夢子ちゃん――私達がいなくなった世界をよろしくね――」
「そして――」
「ヴィーラヴを愛してあげて――」
「さようなら――」
「夢子――――」
私には既に何かを言葉にする力さえ残っていなかった――。
舞に抱かれ、甘い香りと温かい体温に、血だらけの躰と薄れゆく意識を委ねる――。
ヴィーラヴは、そんな私に微笑む――。
命が――終わる――。
舞とヴィーラヴの「愛」に包まれ、私は少し歓びの表情の「遺言」を残し、瞼と人生を閉じた――。
あれからどれ程の時間が経過したのか――。
ミネルヴァの言葉曰く、それを考えても意味がない――。



