アイ・ドール


取材日初日にして、体感するタワーの威力――。


舞からは取材の参考にと、ヴィーラヴのスケジュールタイム3日分を渡されてはいる――。


空白時間を探すのが「嫌」になる程に過密な予定――なるべく全てを「記録」したい私は、スケジュールタイムを睨み難解なパズルを解析する様に「効率」のいい取材工程を算出しなければならない――。


万希子さん、キャロルアンにもっと迫りたい私の想いを「私達も観て、感じて」と雪と葵の気迫が上塗りする――。


手の引かれる先には、二人の他に新メンバー三人が待ち構え、複数のティーン雑誌の取材及び撮影が行われる――。


同時進行で、モカ、モコは大手食品会社及び衣料品会社のCM撮り――アリスは単独でファッション雑誌の撮影とソロとして2曲目の仮レコーディング――詩織と流花は、ドロシーエンタープライズが育成する「次世代」アイドル達の指導と、それぞれに持てる「能力」を「披露」している――。


私は、時間と時間の境目を舞い、彼女達の「全て」を記録しなければならない――。


が、ヴィーラヴの活動はそれらが全部ではない――各々のスケジュールをこなした後、全員が揃い週一でゴールデンタイムに放送されている「ヴィーラヴチャンネル」の収録が控え、更にその後には、セットが設置された地下のスタジオにおいてセカンドライブの稽古が待っている――。


取材初日にして「膨大」な作業――。


しかし、私の戸惑いなど関係なく、全てがタワー内で賄える環境に身を置く彼女達には、これが日常で苦痛や辛さは感じていないのかもしれない――。