「それじゃあ舞――また明日――」
「何言ってるの夢子ちゃん――泊まると思って着替えも用意しているのよ――」
私なんかが住む事の許されない高層マンションの最上階から展開する夜景に、舞の想いが重なる――。
1ヶ月後に迫るヴィーラヴセカンドライブツアーに向けて、彼女達の周りは慌ただしい――。
私もその中に組み込まれた――。
あの「伝説」のファーストライブツアーからこれまで「実体」を崇める事が叶わなかった者達の「怨念」にも似た忠誠心が、チケット予約開始僅か1秒以内で全公演完売という「供物」をヴィーラヴに捧げた――。
今更ながらにして、新メンバーの「御披露目」を兼ねたライブツアーは、伝説を超えて「神話」となるのだろうか――。
筋書きを書いているのは舞なのか、それとも影に潜み舞を巧みに操る者達なのか――。
いや、操る者などいない――舞はそれらを一蹴する立場の社長なのだから――。
「夢っち、次はこっちだよ――」
万希子さん、キャロルアンのウェブラジオ収録の様子を「取材中」に雪と葵がブースに「乱入」し、二人が私の手を引く――。
業界の話を裏付ける様に、ヴィーラヴの活動はツインタワー内で「完結」する――。



