幼く、ふくよかな綺萌――年齢以上の淑やかさを纏う、すみれ――最年少ながら、長身、腰まで達する金髪ストレートヘアを煌めかせるドイツ系アメリカ人のゴールドマリー――。
偶然なのか、意図的なのか――フラワートライアングルと称される三人の新メンバー――。
「おぉーっ、てめぇがマイマイのフレンドの夢子ですか――」
片言日本語とおぼつかないアクセントのゴールドマリーが私に迫る――。
「マリー、てめぇとか失礼だよ――」
教育係だったアリスが、諭した――。
「おっと、これはソーリーです夢子さん――それにしても日本語はディフィカルトですねぇ――」
蒼い瞳、煌めく金髪、幼いながらも魅惑的な躰を最大限に活用し、ゴールドマリーは詫びる――。
それに比べれば、綺萌やすみれは「俯瞰的」に現象を捉え、まだ私を値踏みしている――。
「呼び方は夢っちでいいよね、皆――」
アリスが「勝手」に私の呼び方を決めると、残りのメンバー全員がにこやかに頷く――。
「呼び方が決まった様ね――」
この空間に存在する誰でもない音質の声が、メンバーの後ろから発せられた――。



