ぎこちないまま、色とりどりのサイリウムを天にかざし、右へ左へとメロディーに合わせる様に腕を振る――。
個々に不揃いだった腕の振りが、「見事な」協調性によって右――――左――――と揃い始め、やがて完璧に楽曲とシンクロする――。
アリーナ席の想いが、スタンド、ファミリー席へと広がり、サイリウムが狂いなく同じ方向に振られる――――。
「ふわり――――」
切ないメロディー、ストリングスに呼応し、月が柔らかく輝きを増す――――。
「淋しいの――――」
見上げる月が、そう語りかけている様に思えた――。
満月は、無言で佇む――――輝きで心情を察して欲しいの――と白く輝く――――。
そう――――私達人類が誕生する遥か以前から、あなたは空に輝き、共にこの惑星と生き、様々な変化を目の当たりにしてきた――。
そして、この惑星に生きる生命は、あなたの影響を多大に受けている――その最たる存在が私達、人間なのだ――。
月なくして生きてゆけない程に、私達の存在と意識に深く浸透している――――。
女であれば、尚更に――――。



