「そうかしら――変わったところは感じないけれど――――」
そう――――確かに変わったところは少なくとも外見上は見受けられない――――それぞれの顔立ちも、可愛いし、綺麗であり、端麗であり個性に溢れているし、躰つきも、あらゆる欲望に応えるものに仕上げられている。
ヴィーラヴさえ凌ぐ程の完成度――――今後の愛人形の雛型となるであろう欧米の「介入」によって産まれたまだ、「自我」を持たず佇む第5世代目の彼女達――――。
しかし、しっくりこない――。
第5世代目に嫉妬しているのではない――欧米の思惑が介在してくるのも、「成り行き」としては自然な事――――天文学的な資金を捻出しているのは、礼子さん一人だけではないのだから。
飽きた富裕層の比率でいえば、その歴史、人数においても圧倒的な存在なのだ――――彼らの視点から見れば、礼子さんも含め、本当の「金持ち」は、この国にはいないのかもしれない――。
この先、彼らの発言権が増してゆくのは容易に想像できる――礼子さんを覆い、主導権を握るのか――それをも礼子さんは懐柔し、互いの府に落ちる領域へ落とし込むのか――。



