アイ・ドール


万希子さんに関する「茶番」や本人のブレイクによって、ツアーの前祝いには十分過ぎる程の「利益」をもたらしている――――。



敵は――――もういない――――。




全てを愛人形が支配した――――。








2週間後に迫った公演に備え、アイドール達は地下スタジオに設営された仮ステージで個々の動き、位置取り、フォーメーションの確認に余念がない――――披露する楽曲は30曲にも迫る――しかも、それらをライブサイズではなく、全てをフルコーラスで歌い、踊る。通常では考えられない構成だが、第4世代のアイドール達は、何処の会場においても完璧に「演じて」しまうだろう――。


その意味で一番の不安要素は我々、人間の側にあるのだから――――。



それは、いとおしい光景だった――――日を重ねるごとにアイドール達とツアースタッフの心が互いに結束してゆくのが、皆の瞳から伺える。


熱、想いが混ざりあい、形成された一種の「情念」がアイドール達に乗り移り、ステージパフォーマンスの完成度も、神がかり的に高まってゆく――――。










太陽の光がより、眩しい――――。