アイ・ドール


「何かぶつぶつと呟いていたけれど、救いを求めているのか、私に恨み言を言っているのか、自身の罪を認め、謝罪の言葉を紡いでいるのか――――血を吐きながらどれも正解であり、不正解と捉えられる男の言葉――――」


「弱々しく呟き続け、恐ろしい少女監禁強姦殺人者は惨めな死を晒した――――ちょっとあっけなかったけれど、あの男にはふさわしい死に様だったかもしれないわね――ただ、死ぬなんて許されない――――5回死のうが、その罪が消え、その欲望の行為が許される筈もないのよ――」


「これではっきりとわかったでしょう、舞――私達は清く、麗らかな慈善団体じゃない――――人間を死に追いやり、人体実験を繰り返し、ミネルヴァのシミュレーションを検証するいわば恐ろしい思想を共有する人間の集合体なのよ――舞もその一人だという事は、今まで以上に認識し、覚悟して頂戴ね――――」


言葉の深刻さ、異常さ、重みとは裏腹に、清涼感さえ漂わす躰の仕草と僅かに滲ませた笑みで私に言った――。

「あの男の死は、どの様に扱われるのですか――」


「決まっているじゃない――――」


礼子さんの眼が唸った――――。