「うふふ――――だって、手紙を書かせた私も別人格の私だもの――本当の自分ではないの――――どうかしら、お前が世間を嘗めきってついた嘘と卑猥な戦術が自分に返ってきたご感想は――って棄て言ってあげたわ――」
「怨めしそうな表情で私を見上げて、畜生なんて言うからちょっと腹が立って顔を蹴り飛ばしてやったわ――――もう、助からないと思ったんでしょうね。地を這う低い声で唸って派手に血を吐き、生命力がどんどん低下してゆく様は詩的な情景でさえあったわ――――助けて――お母さん――――あの男の最後の言葉。ふざけた男ね――あの男に命乞いする権利などない。だから言ったわ――――助けて――お前に汚され、命を奪われた少女達もそう言って僅かな希望に縋ったのでしょう――だがお前は殺した。なのに、自分は助けてなんて都合が良過ぎる話ね――――だからもう、ここで死になさい。無罪を主張するとか、弁護団の恥ずかしい策略に同調するのはやめるのね――――素直に罪を認め、潔く死刑判決を受け入れ、遺族への、彼女達への謝罪の言葉があったなら――――でも、今更遅いわね。だから、ここで死になさい。血を吐き、己に後悔しながら――」



