「六人目の少女の誘拐に失敗、広域捜査の網にかかり逮捕――裁判では被害者の家族と世間を挑発する言動を繰り返し、一審、二審とも死刑判決――――最高裁に至っても、別人格のもう一人の自分がやった事――などと戯れ言を吐き、弁護団の荒唐無稽な法廷戦術の為に遺族の方々は苦しみ続けている――」
「舞が気分が悪くなってここを離れた後も、あの男には僅かに息があったのよ――苦しみながら、何でこんな事するんだ――なんて言うのよ。だから私、言ってやったわ――――これは私がしているんじゃない――別人格のもう一人の私がしているのって――そうしたらあの男、怨む様な眼と救いを求める声で――――助けて――ふふっ、思わず笑ってしまったわ。だったら手紙を書きなさい、あなたが殺した少女達、そして遺族の方々に謝罪の言葉を綴りなさいって手紙を書かせたわ。苦しみながら、血を吐きながら、震える躰を動かしどうにか判別できる文字で、助かりたい一心で書き綴って、縋る様に私を見た――これで助かるって希望を滲ませて。彼の懺悔に私も応えてあげたわ――」
「ごめんなさいね――――あなたの期待の燈は始めから消えているのよ――――」



