アイ・ドール


 何をオーダーするのか、それとなく聞いていると、人数分以上の特上寿司を注文し電話を切った――。



「あっ、次――――」


 詩織の流儀に従い、雪がアリスから子機を受け取る――――。



「初めて触ったぁ――」


 興奮気味に雪が番号を入力する――――詩織と万希子さんを除く残りのメンバーが、アリスや雪を取り囲み、順番を待っている――――。



「マイマイは何にする――――」


 少なくなったメニューを差し出した詩織と万希子さんが私に近づく――。


「詩織に任せるわ――――それと、代金は全て私が支払うから――」


「えっ、いいのマイマイっ――」


「勿論よ――万希子さんもすっかり良くなって、これからセカンドアルバムのレコーディングに発売――それに皆が待ち望んでいたライヴも控えているんだもの――――これでヴィーラヴの絆がより深まるなら、安いものよ――だから、いいでしょ――――」



「わかったよマイマイ――――凄く嬉しい――」


 しおらしく詩織は言い、瞳を僅かに潤ませた――――。




「皆っ、今日はマイマイが奢るって――――」


 歓喜の声が広がる――。