私の心情が変異して、ゆっくりと創り替えられてゆく工程が躰から透けて見えているのだろう――。
「でも、この程度の理由だけでは舞さんも納得しないわよねぇ――」
「勿論です――納得するもしないも、こんな理由だけでは――――」
「こんな――理由ねぇ――――それこそが本質なのだけれど――」
「まあ、いいわ――本質をもっと理解してもらう為にもう少し理由を提供してあげる――――」
「生きる思考」、「命を存続させる食」、そこに礼子さんは「カネ」を理由として加えた――。
それぞれの理由は「普通」に生きている私や大多数の人間からすれば突拍子もない論理であり、私達が普段想い、考える事のない領域から礼子さんは語りかける。
「ここからが本筋になってゆくのだけれど、お金もあり過ぎると扱いに困ってしまうのよ――」
「でもあの時礼子さんは、誰しもがお金を得て良い暮らしを望んでいると――――」
「そうね――確かにあの時舞さんにはそう言ったわね。それはそれで間違ってはいないと私は思っているわ――――でもね、ちょっと偉そうに上から目線になるけれど、金持ちの世界も劣化しているのよ」



