「でも、争いは繰り返され、富める者とそうではない者の格差は拡大し、幸せの配分は偏ってしまう」
『幸せを分け与えて、互いに幸福の道を歩もうとしないんだね、人間って――幸せを独占して、他人を不幸に陥れる。それが人間なんだね――――愚かだねっ、マイマイ――』
無垢な衣を纏い終えたモコとモカが、私に真の人間としての感情を示した。
「そうね――――」
二人を見つめ、心で念じた――。
『えへっ――――』
悪戯っぽい表情で笑い、二人のケースは移動してゆく――――続いて万希子さんが、透き通った白い肌を纏うべく、ケースが移動し固定される。
葵の戦略的な肌の色、流花の褐色の肌――モコとモカの弾ける色の肌。そして万希子さんの肌――。
まるで、魔法の絵具――――。
こうして彼女達はヴィーラヴに憧れと、己の欲望と妄想の源としていた「彼ら」の情念が染み込んだ肌を洗い流し、「純粋」な躰へ個々に相応しい色の新たな肌を身に纏い、再び「彼ら」を怪しく操る――。
新たな命が吹き込まれる光景に、「憧れ」という小さくまだ弱々しい芽が魂で息吹き、心が疼く――――。



