礼子さんが私に近づく――。
「何故、死ぬのか――教えてあげるわ――」
私の耳元で言いながらも、視線は彼女達に向けられている。
「飽きたのよ――――」
「えっ――――」
「ふふっ――私がこんな事を言うのは舞さんにとっては意外だと思うでしょうけど――――本当、飽きたのよ――生きてゆく事に――――」
達観した様な瞳と声――――意外などという時限の驚きではなかった――会社を設立、ヴィーラヴを国民的アイドルにまで育て上げ、富も名声も手に入れ、周囲からも憧れと尊敬の対象であり女として、人として「純度」を高めている礼子さんの口から、生きる事に飽きた――なんて言葉が出るなど、考えもしていなかった――。
「それだけですか――」
呆れ、怒り、戸惑いの感情が絡んだ口調で問い直す――。
「ええ――――そうよ」
きっぱりと、迷いも隙のない声で言った。
「舞さんをヴィーラヴのマネージャーにする為に、あれこれ格好の良い言葉を紡いだけれど、それらは全て用意した偽りの言葉――――本心じゃなかったのよ――」
「――――」
「私はね、こう思うの」



