まだ、筋肉繊維などが透けて見える。
「うふっ――これで終わりじゃないわ――今の透明な液体は中間コーティング剤よ――」
私の「不安」を察知し、礼子さんは補足した。
この後、同様の工程を葵は2回行った――。
「はぁ――」
憧れにも近い声が漏れた――。
新しい衣を纏った葵――――むちむちした躰、罠へと誘う乳房、しゃぶりつきたくなる太股、男を誑かす怪しく潤う瞳――まだ植毛を施されていない「完全」な葵ではないのにもう、人間としての生命力と匂いを醸し出している――。
「どう、こうやって生まれ替わる彼女達を見ていると、愛情が湧いてこない――」
「まだ、わかりません――私は礼子さんと違って彼女達が創られた時から知っている訳ではありませんから、まだ――――」
葵のケースは何処かへ移動して、流花が新しい肌を纏い始めている――。
しかし、わからないと言っても、現に新しい葵を羨ましいとさえ思う感情も芽生えている。
人間ではないのに、人間よりも、「らしく」感じる姿、そして――私に見せた心――――。
事実と現象は私に提示されている――。



