まだ人間の姿のキャロルアンのケースが私達の死角から移動して停止、固定される。頭髪や体毛はない。
頭部から他のメンバーと同じ透明な液体がケース内に注入されてゆく――全てを満たすのに1分もかかっていない。
けたたましい警告音の後に高周波音が続く――――ケース内の液体が青白く閃光を放つ――。
「どろり」とキャロルアンの肌は液体と化学反応を起こし、剥がれ落ちてゆく――程なく足元から濁った液体は排出され、再び頭部から透明な液体が充填されて移動し、詩織のケースの隣に寄り添った。
均一に並ぶ9個のシリンダーケース――――キャロルアン、詩織、万希子さん、モカ、モコ、雪、アリス、流花、葵――――。
肌を纏わぬ、剥き出しのヴィーラヴ――。
「キャロルアンのは、工程上の都合で羽織っていた仮の肌――それを脱ぎ捨て、これから彼女達は本物の肌を纏うのよ――」
礼子さんは彼女達に見惚れながら、誇り高く言った。
葵が移動してゆく――――先程よりも厳重にケースが固定される。
透明な液体が足元から去り、じわりと粘度のある液体が充填され、葵を覆い尽くす――。



