恋ってよんでもいいですか?

「わこちゃんがあの時の女の子だって気づいたのは、あの合コンの日。

名前と出身で一致した。

わこちゃんは俺のことなんて全然わかってなかったし

正直、合コンなんてあの場限り、っていうのがあったし…知らないフリすればいい、って思った。

でも、わこちゃん、酔っ払いながら言ったんだ。

皆がどんな恋愛したいか?って盛り上がってる時に

≪私は、恋ってちゃんといってもいい恋がしたい≫って。

≪なかったことにしなくちゃいけない恋しかしたことないから≫って

悲しそうに笑いながらね。

他の皆は不倫でもしたのか?なんて笑って言ってたけど…

俺は、笑えるわけなかった。

俺のしたことで、わこちゃんがあれからずっと辛い気持ち抱えてたんだ、って初めて知った。

俺の罪。

遅すぎるよな?4年たって初めて気づくなんて。

目の前で酔っ払って…泣きそうな顔で笑ってるわこちゃんを見て

償おう、って思った。

遅すぎるけど。俺が出来ること、何でもしよう、って何でもしてやりたい、って思ったんだ」


償い…か。


愛じゃなかったんだなぁ。


止まっていた涙がポタリ、ポタリとまた落ち始めた。