償わなければ。


なんとかして俺が負わせてしまった傷を癒したい。


なんでもしてやりたい。


それは本当に心の底から思ったことで、


めいっぱい酔っぱらった彼女を連れて帰ると言った俺に合コンメンバーのだれもが思っただろう下心なんてものは全くなかった。


帰り道、俺の背中の上で「次の恋は、好きな人に好きになってもらいたい」と無邪気に話す彼女にどうしようもないほどに胸が傷んだ。


連れて帰った俺の部屋でタバコが苦手だという彼女に俺は咄嗟に禁煙を約束した。


彼女のためなら俺はなんでもしたかった。