「おまえ、どうしたんだよ。こんな早い時間に」
「あたしは、ちょっとQSで終わってない仕事があったのよ。ていうか、それはこっちの台詞だよ!千秋こそ、今日は2限でしょ?」
「そうなんだけどさ」
千秋は、どことなく気まずそうな表情を浮かべて、そっと広間にあるベンチを指差した。
「真知に、話しておきたいことがある。今、ちょっと時間大丈夫?」
戸惑いながらも頷く。
ひとりベンチで待っていると、千秋が缶コーヒーを2つ持って戻ってきた。財布を出そうとすれば、千秋はようやく笑みを浮かべて「奢りだよ」と言った。
「はなしって、何?」
プルタブを開けて、缶に口をつける千秋は、なかなか話し出そうとしない。あたしは痺れを切らしてそう聞いた。

