碧斗くんの話を聞いてたら
あたしはどれだけ最低な奴なんだと
改めて思った…、馬鹿じゃん。

なんか照れ臭くて申し訳無くて
まともに碧斗くんの顔が見れない。



「先輩…」


「………、」


「………先輩?」


「ん、」


「なんで俯いてるの?」


「恥ずかしいし申し訳無くて…」

「何言ってるの、」

そう言ってあたしの顎を掴んで
無理矢理自分の方へ向かせる碧斗くん。


「気付かなくてごめん。学ランくん。」


「…懐かしいあだ名。」

ふっと笑った碧斗くん。
次の瞬間、ふいに重なる唇。


いつ目を閉じていいのか分からなくて
なんか空気を読んであたしは
ゆっくりと目を閉じた。


「先輩、真っ赤。」

ふはっと笑った碧斗くんを睨んで

「碧斗くん…ずるい」

キッと睨んでそう言ったら


「ねえ、《碧斗》でしょ?」

そう言って今度は強引に重ねてきた唇。
あたしは碧斗の背中をぎゅっと抱きしめた