コンビニの前を通ると、いかにも
愛想笑いって感じの麻雪…先輩が
少しダルそうに働いていた。



「いらっしゃいませー…」

麻雪先輩の目がちょっとだけ見開いて
驚いた表情を隠せていない。



すぐに麻雪先輩は視線を逸らし
パニック状態なのかおぼつかない手で
レジのお金を数えている。


俺はあえて麻雪先輩のレジを並び
ガン見してると、一瞬。ほんと一瞬だけ
麻雪先輩とバッチリ目が合った。


「え…………」


びっくりしてる麻雪先輩を見て
俺のことを認知してることを確信した。



「ねぇ、まゆ先輩…?」

俺はニヤリと笑いながら
青ざめた麻雪先輩に話し掛けた。


先輩、俺。しぶといよ?
先輩が振り向くまで諦めないよ?

今度は簡単に忘れさせてあげないから。