年下彼氏の取扱説明書






「悠斗くん……?」


「放課後…一緒に帰ろ…?」


「え?うん、いいよ…?」


「行くから、待ってて。」

悠斗くんはぎゅっとあたしを抱きしめて
ゆっくり離してから笑った。


「悠斗くん…?」


「昼休み、終わる。戻ろ?」

相変わらず悠斗くんは笑ってたけど
あたしはいつもの悠斗くんの
笑顔じゃないような気がした。


「俺、教室行くから…」


「ばいばい、」

あたしは悠斗くんに手を振って
それから教室へ戻った。



「おかえりー…」

優奈は携帯をいじりながら
ちらっとあたしの方を見て言った。


「ただいま〜」

優奈の前の席に座りながら言った。


「メールが来ない〜…」


「彼氏さん?」


「ただの馬鹿ホストだよ。」

優奈は携帯を見ながらため息をついた。