「まゆー…好きになるのは自由だよ?」
優奈はあたしの頭を撫でながら
あははと寂しそうに笑った。
「あたしはまゆが幸せならいい、」
優奈の言葉の意味を頭で考えながら
ボーっとホームルームを受けて
頭で悠斗くんのことを考えていた。
「まゆー移動教室だよー?」
優奈はあたしの教科書を持ちながら
何事も無かったように笑っていた。
「あーはいはーいっ」
あたしもつられて笑いながら
自分の席を立って優奈の所へ向かった。
「まゆー、溶けるー」
優奈はいつもと同じく下敷きで扇いで
暑い暑いって騒いでいる。
「優奈は夏苦手だもんねー……」
優奈の素振りに笑いながら前を見たら
いつもと変わらない、男子と笑ってる
碧斗くんが前から歩いて来た。
