年下彼氏の取扱説明書






「ただいま…、」


何とも言えない感情がモヤモヤと
しながらも、俺は自分の部屋へ行き
ベッドにうずくまりながら考えた。



「諦められっかよ……」


先輩が好きで、こんなに好きで。
嫌いになりそうな位に好きで。
でも先輩にはもう葉山さんが居て。
これから痛いほどラブラブ
見せ付けられて学校で生活して、


「耐えらんね、し………」

嫉妬とモヤモヤが俺に被さる。


大好きな先輩が幸せになるのに
最低なことに俺は全然喜べていない。


カッコ悪いけど、やっぱり譲れない。

「面倒臭ぇ…………、」


昔から俺はみんなの絶対的存在だった
はずなのに、先輩の絶対的存在には
俺は……なれていなかったんだ。