「いやいやー照れなくていいよ?」
いやいや!いいよ?ってなに!!
それなら山本くんとやった方がマシだし
ほんとそうゆうの苦手だから!
「まんざらでもないんだろ?」
白組の男子があたしの腕を掴む。
振りほどけなくて怖くて怖くて怖くて。
気持ち悪くて気持ち悪くて気持ち悪くて。
「や、離して………」
やっと出たのがちっちゃい声。
「なに?俺が悪いワケ?」
ニヤニヤしながら聞いてくる白組男子。
それでも手を離してくれなかった。
「なあ、俺とやりたいだろ?」
押し付ける様に聞いてくる。
最初の誘い方とは違う、圧力的な聞き方。
「やだ!!!!!」
「なにしてんすかー?」
あたしが大声を上げて手を振り払ったのと
ほぼ同時に引き寄せられて首に
巻き付く腕とちょっと低い声。
「麻雪先輩は俺が予約中なんで。」
声なんて聞けばすぐに分かった。
この匂いも、背丈もすぐに分かった。
「碧斗くん…」
