「んーなにー?」
「教室にある俺のタオル持ってきてー」
「ん、暇だしいいよー」
あたしは笑顔で手を振って
教室へ向かい、クラスの男子こと
山本くんの机の上に置いてあった
タオルを持ってグラウンドへ戻る。
「武内ー」
廊下を歩いて居ると後ろから声がした。
「あ、山本くん!タオル持って来たよー」
「あー。実はタオルどうでもいいんだ。」
あたしは山本くんの発言の意味が
分からなかったしタオルを持ってきたのは
無駄働きだったのかと思った。
「え………?」
「ちょっと来て。」
強引にあたしの腕を引く山本くん。
「え?山本くん……?」
くるっと振り向いた山本くんは
真剣な顔してあたしの目を見ていた。
「俺………知ってるんだ。」
「な、何を…?」
「武内と悠斗、両想いなんだよ。」
悠斗って言うのは葉山くんの下の名前。
分かっているけど頭がついて行かなかった
