年下彼氏の取扱説明書






「面倒臭さ。」


最後に聞いたのは、碧斗くんの口癖。







「ん……………?」

いま、なんじかな…?


あたしは手探りで制服のポケットから
携帯を出しておぼつかない手で開く。


現在時刻、16:20。授業は終わってて
帰りのHRが始まる少し前。




「やっば…!!!!」

午後の授業受けてないし、サボった
なんて親にバレたらあたし……

血の気がサーっと引いて、慌てて
飛び起きて回りを見渡す。


当たり前だけど碧斗くんは居なくて
先に帰った様子で誰一人居ない。


「碧斗くんの意地悪め…!!」

半分恨みつつも仕方ないので
あたしは急いでバド部の部室を後に
急いで教室に向かって走る。