年下彼氏の取扱説明書






次の日もまた次の日も毎日毎日
あたしはバド部の部室に通い続けた。


相変わらずムカつく碧斗くんだけど
だんだん碧斗くんっていう人間が
見えてきて、ちょっとだけ嬉しかった。



「今日は一番乗りだ………!」

あたしは部室にある小さいソファーに
腰掛けて横向きになって瞳を閉じる。



最近、夜遅くまでバイトをしているせいで
ほんとに眠い。授業中はもちろん
寝れる訳無いし昼休みが唯一の時間。


「先輩、最近疲れてね?」

いつの間にか碧斗くんが来ていて
あたしを見下ろしながら言う。



「きのー…バイト…あったの…」

寝ぼけながらも答えるけれど
言葉が途切れ途切れになるのが分かった。