「ま、いいんじゃね?」
「よくねーよ!」
「よくねーよって言う前に早く告ればいいだろ?」
親父は俺の気も知らないですらすらと毒を吐いてくる。

「言えたらいいよ……言えねぇーから困ってんだよ」
「そりゃ、俺知らね」
親父はまた内輪をパタパタ動かしてる。

「ムカつくな…」親父に聞こえない声で呟く。

パッと振り向くと海辺で笑顔を見せて遊ぶ日向の姿。
すごくきれいで誰にも渡したくないと本気で思った。