彼のち君、ときどき雨。




「じゃあまた後でね。」


ぱっと私を離すと、森本くんは小走りに去って言ってしまった。


「好き…。」


いつもより速くなった鼓動は、間違いじゃない。


森本くんのこと、どんどん好きになる。


森本くんの背中を見て、そう思った。