彼のち君、ときどき雨。




「ちょっと考え事してたから。」


私はそう言って曖昧に笑う。


「そう?あ、ねぇ。今日…一緒に帰らない?」


森本くんの言葉に少しびっくりした。


「って言っても俺、部活だからさ。あの…先輩が待てないっていうなら先帰っていいんだけど、その…。」