彼のち君、ときどき雨。




一志、くん。


図書室を出ていく背中にぽつりと心の中で呟いた。


真瀬くんとは、本の話なんてしたことなかったから


なんだか不思議な感じ。


雰囲気は似てるのに、全然違うんだね。


なんだか胸の奥がくすぐったくなった。