彼のち君、ときどき雨。




「名前、教えてくれない?」


森本くんと目が合う。


澄んだ真っ直ぐな目に見つめられて、胸がつまった。


「平野…平野、藍です。」


「ん。俺は、森本一志。よろしく。」


森本くんの微笑んだ顔が焼き付いて、熱い。