彼のち君、ときどき雨。




私はただ黙って真瀬くんの言葉を聞いていた。


「一志がいても、友達は友達だよな。…ごめん。


平野のことは、好きとは違う…大切、だよ。」


それは、私を突き放す言葉…なんかじゃない。


じわりと、私を優しく包み込む言葉。