彼のち君、ときどき雨。




「もう、真瀬でいいじゃない。」


ふいに千夜が呟く。


「でも、こんな気持ちのまま真瀬くんとは付き合えないよ…。」


そしたら次は、真瀬くんを傷つけてしまうかもしれない。


「難しいね。」


また溜め息が重なった。