くるくるは、自分とギターとバイクが大好きな男の子。
ぎりぎり男の子のすべりこみ30歳。
ちょっぴり髪の毛が螺旋状にくるくるしているから、自分の事を特別だと思っている。
髪がつるつるでもくるくるでも、オトコはみんな自分だけが特別だと信じていると、
私は15年程の男遍歴から確信している。
メタボとは無縁のやせた身体に貼り付くようなTシャツに革ジャン、
ジーンズを貼り付かせた長い脚に、いつも首にもくるりとスカーフ、
そして憎いくらい似合うレトロなお帽子。
それから、前時代的なインテリを気どって、
いつも紀伊国屋書店のハードカバーの小難しい本を小脇に抱えている。
かばん、という行動を規定する概念が嫌いだそうだ。
信越出身なのにとても寒がりで、呆れるくらいいつも重ね着をしている。
トレンチコードを来た彼のシルエットはまるでスナフキンを彷彿させる。
飄々とギターを背負ってバーからバーへと、女から女へと渡り歩くようなオトコだ。
