「わかった」



先輩は、笑顔で返事をした。
健は、気を利かせてのか、もうどこかに行っている。



あたしと、先輩はゆっくり歩き出した。
屋上に向かって。


あたしは、先輩のこと大好きです。
まだ、キスも手も繋いでないけど。
キスも、手だって繋ぎたいけど。


たとえ、先輩があたしのこと好きじゃなくても好きです。



彩先輩と、浮気してても好きです。


「着いたよ」


先輩が、屋上のドアを指差しながら言う。


「はい」


あたしは、ゆっくりと屋上に入った。

風が心地よく吹いている。



今更ながら、ドキドキしてきた。