何度忘れようとしても

彼と連絡しあうのをやめて、もう3ヵ月が経とうとしていた。

孝昭と私は恋人同士というわけではなく、いわゆるグレーゾーンな関係だった。

元カレと元カノ。

実際に彼と付き合っていたのは、高校3年から短大卒業後にかけてだった。

別れの理由は、就職したての私が仕事にばかり時間と気を取られ、すれ違っていってしまったから。

同い年の彼は高校を卒業し、既に地元で就職して2年が経っていたけれど、その頃、社会に出て間もない私には、精神的余裕というものが全く無かった。