何度忘れようとしても

「何、笑ってんだよ。」

「だってさ、スーツ着てすっかり大人なのに、変わらないんだもん昔と」

「うるせーな。お前もだよ」

なんだか翔太とこうして話しているのが、もどかしかった。
いつも気づくとそんな気にさせられている。
恋してるわけでもないのに・・・。

パスタを食べてデザートを食べていると翔太がふいに保険の資料を私の前に出してきた。