空耳此方-ソラミミコナタ-



ひこあしほ らきかなね へなは そえはえね

かもらへせをへほ いとたへや

てんてんへ たおいう せいちへほ

たへまのし せせはいとたへけらかうさそゆ

まねにとす せせあへせわねちをのろほ

こにやはかまとか ちさとにと



          T K R 


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ねかわくは もういちとこのちに さんにんて

いまやのこるのは わたしのみ

それそれのしあわせを こわすのは

しのひなく ここにわたしのおもいをきさむ

ひとつたけ こころのこりとするならは

かつみにいひたい すきたつた

          T K R


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「これをさらに意味の通るように訳すとこうです」

恵は紙の文章を声に現す。それは、岩壁の周りに反響し、沁みるように羽田に流れていく。


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願わくは もう一度この地に 三人で

今や残るのは 私のみ

それぞれの幸せを 壊すのは

忍びなく 此処に私の思いを刻む

ひとつだけ 心残りとするならば

克己に言いたい 好きだった


          T K R


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