二人の背後、つまり左手前の道のガードレールの人だかり。 大型トラックがガードレールに突っ込み、ちょうどそこを通り掛かった人が腰を抜かしてガタガタ震えていた。 ここまでが言乃が驚いた箇所。 そして遠い目の炯斗が見つめるのは、その中心人物。 ねぇマジで。 嘘だろ… それは―― あの炯斗に若干のトラウマを植え付けた人物 ――宇佐目直泰その人だった。