気付けば、炯斗は夢中で言乃の頭を胸に抱きしめ住宅の壁に押し倒していた。 「いッ…」 「うわわ、ごめん!」 周りで人がざわめき始めて、炯斗は我に帰り言乃をつぶしかけているのに気づいてあわてて立ち上がった。 恥ずかしくなって顔を反らすと、驚くべき光景が目に止まった。 「オイ…嘘だろ…?」 炯斗がひきつった顔で見つめる先 言乃も炯斗の横から見て、目を見開く。