翌日 炯斗は昨日と同じ時間に同じ場所にやってきた。 ターゲットになったあの子、屋代言乃(やしろことの)を待つ。 昨夜、そういえばと思って宇佐目に頼まれた時のメールをよく見ると、彼女の名前と簡単なプロフィールが載っていたため知り得た。 本来ならばナンパをする前に見ておくべきなのだが、乗り気でなかった炯斗は見もしなかったのだ。 それならもう少しやりようがあったのに、と後悔したが後の祭り。 ポジティブに考え今日ここまで赴いた。