「あ、夏女のバックじゃん。チャーンス。」
あーちゃんも見つけてしまった。
「蓮、行ってきなよ」
「気になってんでしょ」
「もう一回謝ってきたら?」
柔らかい顔であーちゃんが言ってくれる。
夏女くんに、もう一度、謝る。
……そうだよね、謝ったっていっても逃げるように来ちゃったし。
「うん、行ってくる。あーちゃんありがと」
「おう。仕留めてこい」
「…」
「…‥冗談だよ」
夏女くんの鞄を手に取って、私は教室をでた。
「夏女の奴、確信犯なんじゃないの‥?」
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