さっきからずっと沈黙が続いている。

それを破ったのは夏女くんの方だった。


「お前は、綺麗事しか言えないんだな。」

そう言う夏女くんの手は
酷く冷たい。
だけど、その瞳は熱を帯びている。


分からない人、だな。


「……うざったいんだよ。」


そう思ってるなら
突き放せばいいのに

「……蓮‥」


夏女くんの指は
強く絡まるばかりだ